カワヨシノボリ採集記@大分県 東部

2025年最初の遠征は大分県。
今回は九州地方のカワヨシノボリを狙ってみました。

九州地方には無斑型、斑紋型、壱岐佐賀型の3型が少なくとも分布しますが、このうち大分県は無斑型または斑紋型が分布するエリアとなるようです。

なお、今回は家族旅行を兼ねる形となったため、採集に使える時間は実質1日。

カワヨシノボリだし、たぶんそこまで苦戦しないかなぁ……?
と思いつつ、1日で採集してきた遠征記録になります。

大分に着地

この日は完全に移動日。
空港で家族と合流し、昼便で大分に向かいました。

荷物受け取りの回転台に流れる巨大回転寿司。大分空港の名物らしい。

家族が見たいと言っていた、竹細工の展示館を2軒見てこの日は終了。

大分県の竹細工は伝統工芸品として有名です。
日本のヨシノボリを紹介する上で、今後このような伝統工芸品と絡めたデザインに仕上げられるとなお良さそうだな、というインスピレーションは得られました。

大分の夕食には唐揚げと、りゅうきゅうのついた刺身定食を食べました。
ひとまず、大分らしいものを食べてのスタートになりました。

大分からあげ。いたるところにから揚げ店が目立つのが、大分の街並みとして印象的でした。
なんか人口に対しから揚げ屋多くない……?
ぶり刺し定食。(りゅうきゅう付き)
ぶり刺し。
絶品。
りゅうきゅう。
大分ならではの漬け料理です。
あらかた食べたら。
最後はだし茶漬けにして、こう。
宿ではフリー温泉卵。いかにも温泉大国大分らしい、気前の良いサービス……。

本命の採集日

この日は家族と別行動。
いくつか目星をつけてある河川に早速向かいます。

最初の川

最初に訪れた河川は、やや大きめのゴロタ石が川床の中心となる河川でした。

両岸や周辺がやや荒れた様子で、これはどうも昨年の台風の影響によるものであったようです。

早速網を入れてみると。

いきなりヨシノボリが入りました!
しかし狙いのカワヨシノボリではありません。

オオヨシノボリ。九州地方で本種は初捕獲です。

続いて網を入れてみると。

次こそ本命。狙いのカワヨシノボリ。
やや大きめの個体です。

これが見たかった、大分のカワヨシノボリ!
……背鰭のあたりに違和感が。

オスですが、サイズの割に背鰭が伸長していない様子。
大分の個体群は、あまり伸長しないのかもしれません?

その後しばらく粘ってみましたが、最初に入った2匹以降、魚が網に入ってきません。
別のポイントに移動することにしました。

2本目の川

最初の川からほど近いポイントに行ってみました。

網に入ったのは……
カマツカ。

カマツカ。
おそらく、ノーマル。

九州地方なので、おそらくノーマルのカマツカでしょう。

こちらでもしばらく網を振りましたが、このポイントで網に入るのはカマツカのみ。

撤退して、次のポイントに行きました。

3番目の川

最初の川からはやや離れたポイントになりますが、水系としては同水系の別支流となるポイントです。

こちらは見た目かなり良さそうな雰囲気。
川遊びやBBQにも良さそうな、開けた河川です。夏場は人が多いかもしれません。

されど、このとき1月。
当然、周囲に人は居ません。

早速、網を入れてみました。

本命。カワヨシノボリ。

きました、狙いのカワヨシノボリ。
このポイントでは先ほどのポイントよりもサイズは小さいものの、数が入ります。

どんどん採れます。
生息密度はそこそこ多い模様。

同時に、シマヨシノボリも採れました。

しばらく採集を続けていると、カワ、シマともにどんどん採れます。個体数は多い模様。

傾向として、シマヨシノボリは早瀬に、カワヨシノボリは川岸のボサや淵の石の下に、なんとなく棲み分けていそうな傾向が見えました。

大分県産 カワヨシノボリ♂ パッと見普通のカワヨシですが・・・?
背鰭にうっすら斑紋が見えるように思えます。
背鰭の拡大写真。
♂の別個体 やはり背鰭にうっすら黒点が見えます。
大分県産 カワヨシノボリ♀。
パッと見は普通のカワヨシ♀ととくに変わりませんが、尻鰭の赤い発色が鮮やかな個体が多いように思えました。

いずれも♀。
どの個体も、尻鰭の発色が若干強いように思えました。

短時間の採集でしたが、ひとまず目標達成!

また別の季節に再訪してみたいポイントです。

勝利の一杯

時間が昼を過ぎていたので、まずは勝利の昼食。

九州豚骨醤油。見た目と注文システムは家系っぽいが……なんだかとても甘いぞ!?

見た目や注文のシステムは、横浜家系ラーメンに良く似ていました。
しかし味に関しては全くの別物。

九州地方らしく、醤油は甘口のものを使用しているようで、ラーメンなのにスープに甘みがあります。
なかなか不思議な味わいです。

うみたまごへ

もし首尾よく採集に成功していたら寄ろうと思っていた、大分の水族館、うみたまご。

営業時間ギリギリに滑り込めたので、短時間ではあったものの一通り見ていきました。

しかし30分程度では、なかなか全てをじっくり回りきるのは難しいですね。

次回大分に再訪することがあれば、またじっくり見ていきたいと思いました。

アザラシだからってさァ……。

だんご汁

その後、夜は家族と合流。
これまた大分名物であるだんご汁を食べました。

最終日 ほとんど帰るだけ

この日はほとんど帰るだけ。

昼食に泡ラーメンを食べ、大分空港へ向かいます。

予定より少し早く着いたので、国東半島まで少し足を伸ばし、お土産を買って帰りました。

国東半島の海岸。夏に来たら面白いかも。
これまた大分名物、かぼすのソフトクリーム。

リザルト

当初カワヨシノボリは無斑型かな?と予想していましたが、うっすら斑紋があるように思えます。

ただ、以前島根県で見たような、くっきりと斑紋の入る個体は見られません。
どの個体も斑紋は不明瞭です。

大分県産 カワヨシノボリ♂

カワヨシノボリ♂ 大分県産
カワヨシノボリ♂ 大分県産

大分県産 カワヨシノボリ♀

カワヨシノボリ♀ 大分県産
カワヨシノボリ♀ 大分県産

白背景だと、♂の背鰭にうっすら斑紋が見えるのがより際立ちますね。
♀もうっすら見える感じがします。

また、カワヨシノボリの♀は通常、臀鰭の色彩はくすむことが多いです。
しかしながら、大分県産の個体は♀でも比較的鮮やかな印象を受けました。
この写真だと尻鰭が畳まれてしまっていてよく見えませんが……。
採集当時の写真だとわかりやすいですね。


少なくともカワヨシノボリであることまでは間違いないのですが、無斑型か斑紋型か、今ひとつ判然としない個体群だなあと感じました。

強いて言うなれば、一応斑紋が見られはするので斑紋型ということになるのでしょう。
なかなか興味深い個体群です。

それでは今回はこの辺で。
次回の更新をお楽しみに。

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