キバラヨシノボリ邂逅記@鹿児島県 沖永良部島

どうも、サビぬきです。

今回は短編。
沖永良部島でキバラヨシノボリと思わしきヨシノボリ、クロヨシノボリを見てきました。

なお、今回はそもそも採集をメインとしたプランではありません。
どっちかっていうと観光メインな感じ。

したがって日数の割に、採集に関する内容は控え目です。
その分写真はちょっと多めに撮ることを意識しました。

ひとまず、旅のスタート地点、
沖永良部の空港、えらぶゆりの島空港に着陸。
最後に訪れたのは5年以上前。
久しぶりの再訪です。

沖永良部島への来訪は、実は今回が2度目です。とはいえ、前回は5年以上も前のこと。

当時はこの島に生息するヒラタクワガタの固有亜種、オキノエラブヒラタクワガタの採集が目的でした。

今回はそもそも別の大きな目的があり、採集はサブ といったプランなります。

沖永良部島固有のクワガタ、オキノエラブヒラタクワガタ。
大顎の裏に毛が生えるという、他のヒラタクワガタ(titanus)亜種にない特徴を持ちます。
今回の目的
  1. ポケモンGOで沖永良部島産のポケモンをゲットしたい。
  2. 沖永良部島の景色の写真素材が欲しい。
  3. オキノエラブヒラタクワガタ、オキノエラブノコギリクワガタを(あわよくば)採集したい。
  4. アヤヨシノボリ(沖永良部では未報告)がもし見つかれば採集したい。

上のものほど優先度高めです。

今回は、採集に関しては優先度低めです。

一応装備だけは想定外の出会いがあってもいいように、それなりには準備しました。

今回は、ぶっちゃけこっちがメイン。

とはいえ、ここは一応採集ブログ。

何かしら採集に関連するところだけ載せて、それ以外はカットしようと思います。

1日目 想定外の出会い

今回は採集がメインではないため、来島して最初は記念撮影。
越山付近でえらぶの風景を撮りました。

天候にはめちゃくちゃ恵まれました。

少し時間があまったので、水辺のポイントにも出向いてみることにしました。

水辺のポイント

島に着いて、最初に立ち寄った水辺のポイントです。
着いてみると、このポイントは「採集禁止」と明記されていました。

見た感じ保護されているエリアのようだったので網は出さず、撮影のみとしました。

クロヨシノボリかな?ちょっと違和感のあるような?

来島して最初に見たヨシノボリがこの日のもので、この時点ではクロヨシノボリかな?と考えていました。
この場所は採集ができないため、手に取って確認することはできません。

透明度は高いものの、まずまずの深さがあるので横見での撮影が難しい。。
なんとか手の届く範囲で水中撮影を試みます。

しかし後日、他の場所で採集したクロヨシノボリと比較して、ここの個体群には違和感を覚えることになります。

色の出た♂個体。沖永良部のクロヨシノボリ?ちょっとピンボケが惜しい。
若い個体。
ほんのり腹が色づいた♀。

日が少し暮れてきて、この後必要なら追加撮影すればいいか~。
という気持ちでこのポイントを後にします。(しかしその後ここには戻ってきませんでした。)

海辺にて

日も暮れて、近くの海辺に寄ってみました。
おそらくリュウキュウヒメフナムシ?
海浜性のハエトリグモの仲間?

初日の飯

離島なので、googlemapの店舗営業/休業日や時間が割とあてにならないことがよくありますw
当初目星を付けていた店は、訪れてみたものの営業しているのだかなんだかよくわからず。

通りがかった店に入ることにしました。

えらぶに来てもやっぱりラーメン。町中華的なお店で塩ラーメンを頂きました!

夜の散策

前回はクワガタ採集がメインだったので、かつてを懐かしみながら夜の散策に。

オキノエラブノコギリ、ヒラタ共に死骸を見つけることはできましたが、生きている個体には会えませんでした。

オキノエラブノコギリ♂。残念ながらお亡くなり。
オキノエラブヒラタ♂。こちらも残念ながら。

しかしその後、生きている♀を発見。
今回は特にトラップなど用意していなかったのですが、採集に成功してしまいました。

こっちは活きてる!オキノエラブヒラタ♀です。

何となくいるもんですねぇ。


デーリィサワー。九州に来たら大体飲んでる。

今回の旅は3泊4日。

まだまだ余裕があるので、初日はこれ飲んで寝ました。

2日目 本題、しかし割愛。

沖永良部島への来島目的、メインはまさかの、「ポケモンGO」。

ヨシノボリが絡まずとも、私が最も愛する離島である沖永良部島で捕まえたポケモンが欲しかったというのが最大の理由です。

というわけでこの日はほとんど採集そっちのけ。
ひたすらポケモンを捕まえまくりました。

このブログは採集ブログなので、割愛。

採集に関連する部分だけ、ダイジェストでお送りします。

ウジジ浜へ

ポケモンGOのイベントは11:00~なので、午前中はウジジ浜に泳ぎに行きました。
数年ぶりの海水浴です。

快晴、そして誰もいないウジジ浜。最高の一枚が撮れました!!!

海の生物はそれほど詳しくないので、間違ってたらスイマセン。。

オヤビッチャ
ネズスズメダイ&ロクセンスズメダイ
ミドリイシ系のサンゴ
オヤユビミドリイシ というらしい。
ツツユビミドリイシ というらしい。
ユビエダハマサンゴ というらしい。
サンゴに群れるスズメダイたち。
デバスズメダイ、ミスジリュウキュウスズメダイ、メガネスズメダイと思われます。
サンゴ礁に隠れるサザナミヤッコ
ヒメシャコガイ
フウライチョウチョウウオ
ムラサメモンガラ
ウジジ浜 全景

浜をよく見てみると、覚えのある人には覚えがあるであろうシロモノが。

よく見ると、前回訪れたときは無かった黒い軽石が多数。
福徳岡ノ場。覚えてますか……?

2021年の噴火で九州・沖縄地方に大量に軽石が漂着した騒ぎがありました。
沖永良部島も例外ではなかったらしく、その軽石と思われます。

当時、希少性(?)からかメル〇リで大量出品されたらしく、その後安全性が不明とのことで販売禁止になるというニュースまでありました。

今となってはすっかり忘れ去られてしまった(?)この石。
安全性に関しては結局問題なかったようですが、そういえばそんな話あったなぁ という気分になりました。

別の海岸では、さらに大量に漂着してるところも。

この後しばらくポケモンGO

この後、本命のポケモンGOのイベントが開始。
和泊町と知名町産のポケモンが欲しかったので、ひたすら捕まえまくりました!!!

(でも離島なのでポケモンの湧き具合は正直微妙という。。)

ポケモンゲットの最中、天然記念物ことオカヤドカリにも遭遇。こいつはゲットしてはいけません。

この日の昼食&夕食

昼食。沖永良部ではこのタイプのそばを”薩摩そば”と呼ぶらしい。
しらすパスタ。シンプルながら美味い!

夜の散策 2日目

オキノエラブノコギリ♀

なんと!前回来島時には採集できなかったオキノエラブノコギリクワガタの♀を採集できました。
灯火に飛来した個体なので、持ち腹での産卵が期待できますね。

さらにヒラタも1♀追加。
持ち腹かどうかは外見では判別できないので、3匹くらいいると安心できますね……。

欲が出て♂も欲しくなりますが、今回は昆虫採集がメインではありません。
まぁこんなもんにしておきましょう。

またまたオカヤドカリ。沖縄同様、割とよく見ます。

割かしよく見かける天然記念物にもまた遭遇。

3日目 いろいろやってみた

この日もポケモンGOのイベントがありますが、昨日の内容の方が本命でした。
そんなわけで、今日は採集もしながら緩く遊ぶこととします。

ガサガサやってみた

ゴクラクハゼかと思いおましたが、よく見たらアシシロハゼ?
沖永良部島にもグッピーが。
個体によって模様は異なります。
その昔グッピーにハマっていた時期がありまして、、空いてる水槽があれば持ち帰ったかも?
グッピー♀。尻鰭と背鰭の位置でカダヤシと識別できます。
藻の中のゴクラクハゼ。
砂地のゴクラクハゼ。割かし多く見られました。
タネカワハゼ。数は少ないようです。

海辺の川に行ってみた

その後、海辺の近くの小河川に行ってみました。
地図に載ってない川だったので、その割に環境がよさそうだったので見つけたときは少し驚きました。

コンジンテナガエビ?
ユゴイ
ボウズハゼ

実は採った時、これがギザギザボウズハゼか!?初採集!・・・と思いちょっとテンション上がっていたのですが、その後詳しい人に見てもらったらノーマルのボウズハゼ、とのこと。

これはこれで貴重な記録です。

チチブモドキ?
カワアナゴ?

海辺のすぐそば。
海に注ぐ極小河川に、なんとヨシノボリが居てました。

その目の赤い線は。紛うことなきヨシノボリ!
ほぼ海辺の極小水系にて。

クロヨシノボリ、ですね。

クロヨシノボリ 沖永良部島産

初日に見た個体とは雰囲気が異なります。
というか、こちらのほうがクロヨシノボリとしてしっくりきます。

だとすると、初日に見た個体は?

割かしスタンダードなクロヨシノボリに見えます。
サイズ以外は和歌山でみたものとあんまり変わらない?
小型ですが個体数は多いようです。
上から見ても黒斑が良く目立ちます。
クロヨシノボリ♀。横から。
海の目の前で採集。

島の歴史を学んでみた

海辺で採集を楽しんだ後、歴史民俗資料館にも寄ってみました。

和泊町歴史民俗資料館。
沖永良部の高倉。

山でちょこっと降りてみた

クマゼミ。島のそこらじゅうで大音量で鳴きまくっています。
シャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャーシャー
アオカナヘビ!珍しいかも。何か虫を食べています。
沖永良部のアオカナヘビは絶滅が心配されているらしく、どうも珍しいようです。

サンゴ礁をじっくり見てみた

夕方頃、ちょっと昔泳いだことのある海岸まで行ってみました。
この海岸では色とりどりのサンゴが見られます。

キクメイシの仲間?
これもキクメイシ?
ユビエダハマサンゴ?
ネズスズメダイ
ハマサンゴ?
タマギンポ
福徳岡ノ場の軽石?

晩飯

やはり野外活動の後はラーメン!
今日は醤油ラーメンにしてみました。あと手羽先も付けてみた。

シンプルに美味しい組み合わせです!

夜の探索

ミナミヤモリ?
リュウキュウカジカガエル?
色の変化が大きいみたいです。
アシヒダナメクジ
実はナメクジよりもウミウシに近縁なのだそう。
オキノエラブヒラタ♀ つぶれた桑の実を食べていました。
※画像は採集後に元の位置に戻した再現写真

4日目 大変満足のいく旅でした!

最終日はほとんど観光。
島のあちこちの景色を撮って回りました。

沖永良部最大の観光名所の一つ、フーチャ。
特に手すりとか柵とかはないので転落注意。
見下ろすのはなかなかに足がすくみますね・・・。

それからレンタカー返却のため、少し町の方に移動しました。

沖永良部らしい青い海。
よく見ると奥にルリスズメダイ?
なんかつめたくておいしいやつ。
ナガシチの砂浜
何度でも訪れたい島、沖永良部。
上空から見るえらぶブルー。
またいつか!次回は船でも来てみたいかも。
帰りはちょっと辛いラーメン。
あとザンギ。前回の北海道引きずってる~

振り返り

1日目に見たヨシノボリと、2日目以降に見たヨシノボリ。
どうも雰囲気が異なる印象を受けました。

初日に見たほう。たぶんキバラヨシノボリ。
3日目、海辺の小河川で見たほう。これはクロヨシノボリ。

おそらく初日に見たものは、「キバラヨシノボリ」。
鹿児島県条例で捕獲が禁止されている希少種です。

翌日以降に見たものは「クロヨシノボリ」。
本州ではやや珍しいですが、南西諸島では普通種です。

よく似ているとされますが、大きな違いは体側の黒斑です。
キバラヨシノボリはこの黒い斑紋がほとんど見られないのに対し、クロヨシノボリでは比較的はっきりと見られます。

もっとも、背景が明るい場所ではクロヨシノボリもこの模様が薄くなるため、区別しにくくなることはあります。

背景にかかわらず全く模様が出ないものがキバラ、黒い模様が出ればクロと覚えておくと良いかもしれません。
また、キバラは生息環境がやや特殊で、滝の上など隔絶された水系に見られることが多いです。
これに対し、クロヨシノボリは琉球列島であれば比較的広域に、河川中~下流部に広く見られます。

ここで見たキバラヨシノボリは、滝の上ではありませんでした。
しかしながら、他の水系とは隔絶されている環境のように思われ、クロヨシノボリが見られた河川に比べると特殊な環境である印象を受けました。

今回、採集はメインの目的ではなかったのですが、思わぬ形で遭遇出来て良い経験になりました。

それでは今回はこの辺で。
次回の更新をお楽しみに!

コメント

タイトルとURLをコピーしました