陸封型のルリヨシノボリ

サビぬきです。

採集以外もブログにまとめようかと思ったので、「よもやま話」としてまとめてみることにしました。

今回は「陸封型」について。
中でも、「本来は回遊型の性質を持っているが、ダム建設等により陸封化された」パターンについて紹介したいと思います。

実は、うちにいるルリヨシノボリ。
ダム湖の上流河川で捕獲した個体がいたりします。

尤も、あくまで生息地状況からの推測になるため本当に陸封型であるかの確証はありません。
ダムの堤体を見る限りでは魚道などは見られず、遡上は困難な形状であるようには見えたため陸封型の可能性が高いと判断しています。

本当に陸封型であるかどうかは、耳石を摘出して確認しなければ分かりません。

陸封化が生じるワケ

本来であればルリヨシノボリは両側回遊型であり、川と海を行き来します。

産卵は河川で行われ、稚魚が孵化すると海に下ります。
海でしばらく成長した後、ヨシノボリらしいサイズになるとまた河川に戻ってきます。
寿命の大部分を河川で暮らし、そして成熟すると、河川で産卵を行います。

・・・というものが、基本的な両側回遊型のヨシノボリの生活史です。
しかし、河川の途中でダムが建設されると、その生息地の個体群は川から海に降りる手段を失います。

するとどうなるか。
そのまま死滅してしまう場合もあるのですが、新しくできたダム湖を海に見立て、海に降りず陸封型に生活史を変化させることがあります。
これを陸封化と呼んでいます。
生活史を変化させてまで生き延びるとは、驚くべき適応力です。

オオヨシノボリでも、同様の報告があります。

吉野川におけるオオヨシノボリ個体群の遺伝的分化および陸封化
J-STAGE

このように、本来回遊型であるヨシノボリがダム建設により陸封化されるという現象はしばしばみられるようです。

私が飼育しているルリヨシノボリに関しては、見た目に関しては一般的なルリヨシノボリと差が無いようには見えます。

強いていうなれば、多少鱗の並びや模様の入り方に不安定な個体が見られることがある、ぐらいでしょうか。

鱗の並びが不規則かも。

卵に関しても、ルリヨシノボリは小卵型です。
もともと河川陸封型であるカワヨシノボリは大卵型で比較的大きな卵を産みますが、陸封型ルリヨシノボリは特に変わらず小卵型の卵を産みました。

もともと陸封型である、カワヨシノボリの卵。大卵型です。
陸封型ルリヨシノボリの卵。小卵型でした。

陸封型ルリヨシノボリ 個体画像

新潟県産の陸封型の個体をいくつか紹介しておきます。

オス個体

このオスはコンディションがかなりよく、全身黒く染まっています。

メス個体

コメント

  1. 縞鰭葦登 より:

    こんにちは、いつも拝見させて頂いている者です。両側回遊のヨシノボリが陸封されたらどうなるのか以前から興味があり、本当に小卵になるのか、多少は大きくなるのではないかなどと色々妄想していたので実物の綺麗な写真を見れてスッキリしました!

    • サビぬき サビぬき より:

      こんにちは。
      お読みいただきありがとうございます!

      そうですね、少なくとも私が観察した個体では小卵型でした。
      大きくなれば育てやすそう なんですけどね・・・。

      また何か進展があれば、写真を追加すると思います。

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