どうも、サビぬきです。
今回は5型あると言われるカワヨシノボリを比較してみようと思います。
やっとこさ、全国駆け回って5型全部集め、画像を用意しました!
▼カワヨシノボリの基本情報はこちら
カワヨシノボリは外観や模様が不定なため、色模様での判定は基本的に難しいヨシノボリです。
しかし全国各地に、いくらかの傾向を持った集団が棲み分けられていると考えられており、少なくとも5集団存在する と言われています。
今回の記事では、その5型を実際に集めてみました。
5型の写真をお届けしようと思います。
カワヨシノボリ無斑型 石川県産
無斑型のうち、北陸および伊勢湾に分布する個体群は、広範囲に分布する個体群と遺伝的に差異が見られるようです。このため2グループに分けるとする見解があります。
当サイトでカワヨシノボリとして紹介している個体は主に石川県産の個体であるため、前者の個体群に該当すると思います。
少なくとも採集する上では外見上の違いは認められないように思うので、当サイトではどちらも無斑型として紹介します。
カワヨシノボリ斑紋型 島根県産
山陰地方~九州北部に分布する一型です。
基本的な見た目は無斑型とほとんど変わりませんが、♂の第一背鰭に目立つ黒斑が乗るのが最大の特徴です。
♀に関しては、ほとんど違いが無いように見えます。
カワヨシノボリ壱岐佐賀型 佐賀県産
九州地方北部に分布する一型です。
斑紋型よりもさらに西寄りに分布が見られます。
カワヨシノボリらしく流速のある河川に生息しますが、外観は止水性ヨシノボリのようにやや寸胴で丸みがあり、♂の第一背鰭も伸長が見られません。
カワヨシノボリ富士型 山梨県産
山梨県と静岡県の一部地域に分布する一型です。
無斑型に非常によく似ますが、♂の第1背鰭があまり伸長しないという特徴があります。
第1背鰭が伸長しないヨシノボリは止水域を好む傾向がありますが、富士型も一般的なカワヨシノボリ同様、流速のある河川を好むようです。
カワヨシノボリ赤石型 静岡県産
静岡県の一部地域に分布する一型です。
無斑型と大変よく似ており、産地情報がないとなかなか区別が難しいです。
尾鰭の付け根に橙色の斑が入る個体が多いように思えます。
また、第1背鰭と第2背鰭、尻鰭をふちどる乳白色部の面積が、他の型より広いようです。(正直無斑型とあんまり区別付かないです・・・)
カワヨシノボリ不明型
詳細不明と言われる個体群です。
福井県、長野県と静岡県の一部地域、長崎県福江島の個体群が該当するようです。
今後の研究が進むことで、それ以外の地域でも見つかるかもしれません?
今回の記事で紹介した5型の表現は、次の論文に基づいています。
ここで紹介した表現型に関しては、今のところ厳密には定義しないことになっているようです。
※カワヨシノボリの分類には諸説あります。
もし誤りがありましたら、コメント欄でご指摘いただけますと幸いです。
採集紀行
富士型、赤石型、斑紋型の3型は、このサイト開設以後に採集したものなので、記録を残しています。
採集の過程もぜひご覧ください。
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