どうも、サビぬきです。
今日はヨシノボリの「卵」の話。
ヨシノボリの卵のサイズにはざっくり3種類あり、稚魚の育成難易度もそのサイズによって決まります。
各種類と卵のサイズの区分は、ざっくりこんな感じです。
卵サイズ | 種名 |
---|---|
大卵型 | カワヨシノボリ |
中卵型 | アオバラヨシノボリ、キバラヨシノボリ (イシガキパイヌキバラヨシノボリ、イリオモテパイヌキバラヨシノボリもここ?) |
小卵型 | 【回遊型】 シマヨシノボリ、オオヨシノボリ、クロヨシノボリ、トウヨシノボリ、 カズサヨシノボリ、アヤヨシノボリ、ケンムンヒラヨシノボリ、ヤイマヒラヨシノボリ 【陸封型】 クロダハゼ、シマヒレヨシノボリ、オウミヨシノボリ ビワヨシノボリ、トウカイヨシノボリ |
大卵型、中卵型はすべて陸封型です。
一生を河川で過ごし、海に降りる生態を持ちません。
小卵型は回遊型が多いものの、一部陸封型のものもいます。
大卵型
大卵型はカワヨシノボリのみ。
ふ化直後のカワヨシノボリ。
孵化してしばらくの間餌を食べなくても成長できるように、大きなヨークサック(卵のう)をぶら下げています。
カワヨシノボリはふ化直後は餌を食べないようで、このヨークサックが吸収されてからエサを与えます。
ヨークサックは水温にもよりますが、2~4日ぐらいで吸収されるようです。
稚魚を育てたい場合、ブラインシュリンプの休眠卵を孵化させて、その幼生を与えることで育てることができます。
該当種
中卵型
中卵型にはアオバラヨシノボリとキバラヨシノボリが該当します。
アオバラヨシノボリ、キバラヨシノボリはその昔「中卵型」と呼ばれており、大卵型と小卵型の中間的なサイズからそう呼ばれていたみたいです。
イシガキパイヌキバラヨシノボリ、イリオモテパイヌキバラヨシノボリはキバラヨシノボリが整理され細分化された種なので、おそらく中卵型なのではないかと思われます。
どの種も鹿児島県の離島や沖縄県の固有種であり、現在新しく野生個体を採集することは禁止されています。
規制以前に捕獲された個体の累代繁殖・飼育は可能です。
こちらも大きなヨークサックをぶら下げて生まれてきますが、カワヨシノボリに比べると吸収が早いようです。
孵化して1~2日ぐらいで餌を食べられるようになります。
餌はカワヨシノボリ同様、ブラインシュリンプの幼生を与えます。
該当種
※記事のあるもののみ。
小卵型
それ以外は全て小卵型です。
小卵型の中には回遊型と陸封型、どちらも存在しています。
このうち回遊型は孵化すると海に降り、ある程度成長してからまた川に戻ってくる という生態を持っています。
このため家庭で繁殖させる場合には塩分が必要で、非常に難易度が高いようです。
おそらく、塩分を変化させるタイミングも重要なのかもしれません。
小卵型の最大の難関は、孵化サイズが非常に小さいことから「孵化仔魚がブラインシュリンプ幼生を食べることができない」点にあります。
餌生物として、ゾウリムシやインフゾリア、ワムシなどが成功例があるようです。
このためおそらく有効と推測されますが、今のところ私の手元では成功していないので何とも言えないところです。
該当種
※記事のあるもののみ。
産卵失敗例
基本的に石の裏面に産み付けるのが基本ですが、たまにガラス面など基質の表面に産み付けてしまうことがあります。
壁面に産み付けられた卵を剥がすことは難しく、また高確率でこの後発眼前に食卵してしまいます。
繁殖方法についてはまたいずれ・・・
ヨシノボリの具体的な繁殖方法についてはいずれ別個で詳しくまとめようと思います。
大卵型と中卵型はカワヨシノボリ、アオバラヨシノボリで成功例があるのでそのうち紹介します。
問題は小卵型・・・。
いずれ成功させたいですね。
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